自宅のしたく

老後も快適に暮らせる家

2013年11月新築一戸建てに入居しました。27坪程度の小さな土地に注文住宅を建てました。

不動産購入できるのか半信半疑ながらも動き始めたのが2012年年末近くでした。その時の私は40代半ば。今から自宅を購入するのなら、老後も安心して暮らしていける家でなくてはねぇ~。と、その時に私なりに考え、建築屋さんに要望したことを記したいと思います。

これまでの住まい

これまでいろいろなお家に住んできました。

子どもの頃に住んだお家

社宅

物心ついた時には団地のような作りの社宅でした。

ここはうっすらと記憶があるくらいなので正確な間取りは分かりませんが、北側に3畳の和室があったようです。その部屋から見た社宅の北側の黄色いお花畑(多分本当は雑草が花をつけていたんだと思います)とその更に向こう側を流れる川があったのをよく覚えています。

両親が建てた注文住宅

小学校からは両親の希望を詰め込んで建ててもらった注文住宅でした。

住み続けていると更にああしたい~こうしたい~という思いが湧き上がってきたようで、部屋が暗いからと母は窓を増やしたり、天窓をつけてもらったり住宅改修していました。母は新聞に入ってくるチラシに載っている住宅の間取り図をみるのが好きでした。私も一緒にチラシをのぞきこんで、もしもこのお家に住んだらどんなだろう?と空想して楽しんでいました。母はもっとああすればよかった~こうすればよかった~と後悔というか、万が一もう一軒立てることが出来たらどんなおうちにしょう~!?と更なる希望を描いて楽しんでいました。そんな時母は『家は3軒建てないと満足いく家にならないんですって~』とよく言ってました。

私の部屋は、2階の西側で当時は2重サッシなどない時代でした。当時の暑さは今に比べれば生易しいくらいの暑さです。しかし西日直撃は暑くて暑くて、日当たりが良すぎる贅沢を苦痛に感じていました。

自分で決め住んだお家

就職してしばらくして実家を出てひとり暮らしするようになりました。

昭和の香り漂う2DKのアパート

初めてひとり暮らしを始めたのは昭和の香り漂う古い2DKのアパートでした。

南側に6畳の和室が2部屋あって、キッチンも6畳あったと思います。バストイレ別で洗濯機置き場とその上に棚板が一枚あって、とても暮らしやすかったです。大好きなアパートでした。ただひとつ残念ポイントがありました。建物の軒先が短いんです。そのため雪の日は、ベランダと通路に雪が積もります。夜にシンシンと降った朝には、玄関の薄い扉が開かなくなったことがありました。力ずくで扉を開けようとガコガコしていたら、お隣の一軒家の奥様が来て下さって雪を掻いて助けてくださいました。その奥様とは普段全くお顔を合わせることはなく初対面でしたが、その優しさは大変ありがたく感動しました。ご近所さんと軒先って大切なんだなぁ〜と学べた一件でした。

中古の大きな一軒家

結婚してしばらくして中古の一戸建て住宅を購入しました。

広すぎてズボラな私には掃除も行き届かず扱い切れませんでした。その上広すぎてひとつひとつの家事の動線が遠く、段差が多く使い勝手がとても悪かったです。家に合わせて暮らさなきゃならないのがとても面倒で苦痛でした。広ければ良いってものじゃないんだなと学んだお家でした。

ウナギの寝床のような2DKのアパート

離婚後はウナギの寝所のような間取りの2DKのアパートに住みました。

北側の玄関はいるとすぐにトイレとガラス戸がありました。ガラス戸を開けると窓のない6畳の和室がありました。西側には3畳ほどの小さなキッチンが、南側には窓のある6畳の和室がありました。面白い造りでした。このアパートは収納が少なくて、部屋に物があふれてました。ここに住んでみて、玄関と居室の間に扉があると冬そんなに寒くないんだなぁ~と体感しました。

UR団地3DK

子供が小学生になる前に学校に近いUR団地に移りました。

団地サイズではありましたが、昭和のよくある間取りで空間としては広く取られていて、各部屋に一間の収納がありました。私の使い方が合わなかったのか、ここに収納があったら便利で良いのになぁ~と思うことばかりでした。ここに住んでみて、空間や収納があれば良い訳じゃないんだなぁ~と感じました。必要な場所に必要な収納があって初めて便利で使いやすくなるんだなと実感しました。

いろいろなお家に住んでみて

こうして改めて並べてみると引っ越しばかりしてきましたねぇ〜

それぞれのお家でいろいろな間取りのお部屋に暮らしてみて、とても勉強になりました。

と同時に、一般的によく拝見する間取りは私の生活っぷりには合わないんだなぁ~とも思うようになりました。かと言って、どういう間取りが私にとって便利で暮らしやすいのかの具体的な案は思い描けていませんでした。

初めて感じた『この間取りの家に住みたい!』

UR団地に住んでいた時、とある新築マンションの広告がポストに入ってきました。

その広告をみて衝撃を受けました。『この間取りのお家に住みたい!』生まれて初めて思いました。

それはキッチンの向かい側の造り付けカウンターがそのまま伸びてキッチンと横並びにダイニングテーブルになっていました。

今でこそこういった間取りは時折拝見しますが、2012年頃の他の広告では見かけませんでした。

このキッチンとダイニングテーブルのあるお家に住みたい!

そう思ったところから家造りがスタートしました。

家探し

家を求めるとなると、知らなきゃいけないこと選ばなきゃいけないことローンは貸してくれるのかなどなどハードルが山ほど出てきます。

なにせ借金大好き元旦那にしこたま使い込まれた後、貯金ほぼない状態からのシングルマザー数年やって婚姻時の中古戸建てのローンの後始末を済ませた後でしたから、貯金なんてあるはずもなく。

良くわからないながらに不動産屋さんのHP検索かけまくって、見てみたい物件みつけたら不動産屋さんに行くことにしました。

マンションか!?一軒家か!?

美醜はともかくとりあえず女子供のみの世帯なので、カギひとつで防犯できるマンションで検索かけて、いくつか内覧させていただきました。

希望する間取りのマンションなんてあるはずもなく、地域的にも古いマンションが多く、内覧してもそのまま住みたくなるほど気に入る物件なんてありません。いっそ古くてお安いマンション購入して、フルリノベーションして間取りを好きに変えちゃいたいなぁと不動産屋さんのお兄さんに言うと、

『マンション分はローン組めますけど、リノベーション代はローン組めませんけど大丈夫ですか?』

えっ!?そうなんですか??

『マンション分はマンションが担保になりますが、リノベーション分は担保がありませんのでね。』

そうなんだぁ~~😱💦

衝撃でした。フルリノベーションできる方はお金持ちだけなんだぁ~

私みたいな貧乏人は全てが担保になる新築一戸建てしか好きな間取りに住める選択肢はないんだわぁ~

と学びました。

それまでは『新築注文住宅なんて、お金持ちの代名詞』だと思っていましたが勘違いだったようです。現実を知った私は、マンション購入をやめてお家を建てる方に舵を切りました。

建設会社にお願いした私の希望

土地も決まり、建設会社も決まり、あとは建設会社さんとお家のあれやこれやを具体的に決めていきます。建設会社の設計さんと初めてお会いしての打ち合わせの時、私の希望が多すぎて予定の時間内に終わらなかったのを覚えています。同席していた営業さんに「大体の方は1~2時間で終わるんですけど、🍃葉桜🌸様の熱い思いが伝わります。」と言われて、あら!?私みたいなのはそんなにいないのね??と知りました。

平屋!?2階建て!?

当時は中学生の息子と2人暮らし。でも10年もしないで独立するでしょうから、第一希望は平屋でした。理由は、年齢重ねると2階に上がれなくなるからです。家事能力が限りなく低い私には、掃除しなきゃいけない範囲は少ない方が良いんです。しかしお年頃になる息子と狭い寝室が隣り合わせは可哀想だと、営業さんと設計さんふたりのメンズに力説されて2階を作ることになりました。

収納は造り付け

お家を造り始めたのは2011年の東日本大震災を経験した後でした。なので、倒れる家具はなるたけ手放して暮らしていけるお家にしたかったのです。そのためには設計の段階から収納する物のサイズと量を考えなければなりません。いずれ2階にあがれなくなる未来を思うと、生活に必要な物は全て1階に収納できるようにしないといけません。お願いした建設会社さんでは、天井までの可動棚で収納を造れるというので大喜びでお願いしました。狭いお家なので、天井まで有効活用できるのはとてもありがたい事でした。

トイレの扉と干渉するところに幅90cmの天井までの可動棚2本作ってもらって、トイレットペーパーやティッシュペーパー、シャンプーリンス、洗濯洗剤などなどの日用品の収納庫を造ってもらいました。とっても大容量な収納です。設計さんに扉はつけないのかと聞かれましたが、扉を付けてしまうと私は中を把握できなくなるので、あえてオープンにしてもらいました。お店の売り場と同じで、一目でどれだけ有るのか足りないのか分かります。とても便利です。

テレビは、床から腰高までの低い収納を造ってもらったその上を置き場にしました。低い収納には息子の5月人形の長い箱をしまいました。

階段の下もすべて収納にしてもらいました。高さが低いところは掃除機などの掃除用具入れ、中くらいの高さのところは寝室からの寝具入れ、高さが一番高いところは幅90cmのクローゼットにしてもらいました。

構造上できる隙間を見つけては、収納にしてもらいました。設計さんに『デッドスペースを見つけて活用するのが得意ですね!』と褒められました。

1階に寝室

階段を上がれなくなる未来を思うと、どうしても狭くて良いから1階に一部屋寝室が欲しいと思いました。もしも母がひとりになった後に同居した時にも、母の部屋として使えると思いました。小さな土地なのであーでもないこーでもないと考えていたら、なんとトイレの隣に3畳ほどの寝室をつくることができて、トイレにすぐ行ける寝室が誕生しました。これで夜中のトイレに間に合わない事は少なくなるでしょう~。めでたしめでたし🎵

トイレ

いずれ車いすになるかもしれない未来を思うと、トイレのサイズを少し大きくして便器の向きを斜めにつけてもらいました。これは言葉だけでは難しいとおもいますのでご覧ください。

このアイデアは同僚からいただきました。足が弱って車いすを使うようになると、トイレで90度や180度向きを変えるのはなかなか大変です。手すりを持って、棚に手をついて、更に便器が60度くらいの斜めにあってくれたら向きを変えやすくなるだろうと思います。これを設計さんに伝えるのに時間かかりました。でも理解してくださったあとは『このトイレは良い!』と気に入ってくださいました。我が家はトイレの入り口が2か所付けることが出来たので、全景写真の撮影場所からはお風呂と洗面に、全景写真の右側からは寝室に行くことが出来ます。寝室から車いすでトイレに来ると、手すりにつかまって60度ほどお尻を回すと便器に腰掛けることが出来ます。もしも誰かに介助される場合には、介助者は洗面側の入り口から入れば車いすが邪魔になることなく介助できると思います。

トイレの収納の右側の扉の中には下にペーパー18ロールが入り、中にある棚板の上には生理用品が置けます。左側の扉には洗剤やブラシがちょうど良く入ります。

また、便器と壁の間の空間が広いので、体の大きな私でも奥まで掃除がしやすいです。

このトイレを造って貰えて、とても使いやすくて有難くて大好きで幸せな空間です。

キッチン

一般的にキッチンって家の中ほどから奥にある間取りよく見かけます。私、買い物して玄関から家の一番奥まで持って行くのも、ゴミ出しの日に奥から玄関までゴミ袋を持って部屋を横断してくのもイヤなんです。なので私はキッチンは玄関に近い方が良いんです。日々の買い物は食材やキッチンで使うものがどうしても多くなります。家に帰ってキッチンで大多数の食材やらキッチン用品しまったら、奥まで持って行くのは日用品くらいです。絶対この方が便利です。ズボラな私にピッタリ!

キッチンとダイニングテーブルの配置は前述したとおりです。この配置だと料理の配膳楽チンです。ほんの1~2歩先のテーブルに置けば良いんですもの。ちょっとコップを取るのも、ちょっと調味料を取るのも面倒くさがりの私にも面倒くさがらずにできます!素晴らしい!

キッチンセットの背面には同じシリーズの収納をお願いしました。ここに食材や食器やキッチン消耗品などを入れて食器棚兼パントリーとして使うことにしました。これも別の場所にパントリー用意しても、わざわざ取りに行くのが面倒で使わなくなるだろうなと予測できましたのでね。

ダイニングテーブルの私の定位置はキッチンセットのすぐ隣です。その背面に幅90cmの扉付き稼働棚収納をお願いしました。各種書類や文房具などテーブルの上に山積みにしがちな物たちのしまい場所と考えました。

玄関

運転免許証を返納したら、自分の足で歩けるうちは近くのスーパーへのお買い物用にスーパーにあるカートを自分用に購入しようと思っています。シルバーカーを使うようにもなるでしょうから、カートやシルバーカーが置けるくらいのスペースが欲しいです。

狭い敷地なので、外に物置を置くスペースはありません。なので広めにとった玄関に収納をたっぷりとって、例えば雪かきの道具やスーパーのマイバスケットや玄関の飾りや除草剤や殺虫剤などおけるようにしてもらいました。

玄関出て道路までの間は、階段とスロープにしてもらいました。力もなくなった頃に階段状のところをカートやシルバーカーを持ち上げるのは難しいだろうと思います。押したり引いたりしながら出入りができれば良いので、勾配は急でも良いからとつくってもらいました。

ベランダ

2階にベランダがあるのが一般的だと思いますが、私と息子が春と秋の花粉症なので外に干せる日が年間の約半分。屋根を付けたとしても勤務時間が長いので外に干しっぱなしで出かけられる日はだいぶ少なくなります。そしてやはり2階に上がれなくなる未来を思うと、2階にベランダを造るメリットがあまり感じられません。どちらかというと、サンルーム的な洗濯物が乾く室内なら欲しいかもと思いましたが、やはり2階よりも1階にあった方が長く便利に使えると思いました。

なので、ベランダは作らずに、洗濯物は浴室乾燥で乾かしてもらって、布団は日が当たる2階の階段の手すりに掛けてお日様と空気の流れるところでサッパリしてもらうことにしました。

要望を出しまくった結果

大きな要望は大体以上だと思います。私の性格や動き方や未来を考えられるだけ見据えて造ってもらったお家は、大変住み心地が良いです。引っ越してきて間もない頃に、すでに何年もこのお家に住んでいたんじゃないかと思うほどしっくり来ていました。それは息子も同じだったようで、『あれ?僕たちいつからここに住んでるんだっけ?前の家ってどんなだったっけ?』と言っていました。息子にとっても居心地の良いお家になったようで良かったです。

改善したい点は?

昔、母が言っていたほどの後悔ポイントはありません。強いて言うなら、玄関入ってキッチン側から室内に入ると照明のスイッチがないコトくらいですかねぇ~?

将来的にできないかもなぁ~と思うのは、1階に広い空間があまりないので、介護の方に浴槽を持ってきてもらって室内で入浴は出来ないかもなぁ~と思うくらいですかねぇ~

あっ!2階に上がれなくなったらどなたでもそうでしょうけれども、水害で命落とすかなぁ~でもそれは仕方ないですよね。運命だと思いましょう~ そうしましょう~

今後の課題

なんといっても、住宅ローンです。最終返済が80歳です。定年退職した後にもローンの支払いがあります。そろそろ10年経つので、設備などのメンテナンスも必須になってきます。やはりお金のしたくちゃんとしないといけませんね。安心して暮らしていける老後のためにお金のしたくはまだまだ続きます。

🍃葉桜🌸

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